ヘバーデン結節とは、指の爪に一番近い第一関節が赤く腫れたり、変形して曲がったりする病気で、変形性関節症の1つです。
手指の病気としては最も高い頻度でみられ、女性がかかりやすいのが特徴です。
ピアニストや調理師など指を酷使する仕事の人に多いイメージがありますが、実際は必ずしも指の使いすぎが原因というわけではありません。
なお、第一関節に症状がでるのをヘバーデン結節
第二関節にでる場合をブシャール結節といいます。
症状として、第一関節が腫れたり、変形して曲がったり、関節の動きが悪くなったり、痛みを伴うこともあります。
また、痛みのために強く握ることが困難になります。
場合によっては、第一関節の近くに水ぶくれのような透き通ったでっぱりができることがあり、これをミューカスシスト(粘液嚢腫)といいます。
ヘバーデン結節のはっきりとした原因は不明といわれています。
ただ考えられる原因として
加齢、遺伝、指の使いすぎ、コーヒーの飲みすぎなどが考えられます。
『甘いものをよく取る人とコーヒーを習慣的に取っている人』がよく羅患しているということがわかっています。
砂糖は腎臓に負担がかかり、骨の変形に影響を及ぼします。コーヒーはカフェインが含まれているため利尿作用があり、水分がなくなっていくために血液の水分量が減ってしまいます。
そうなると血液は粘り気を持ち上手く流れることができなくなってしまい、腎臓の負担がかかってしまい変形に影響すると言われています。
コーヒーの代わりに水やお湯を意識的に摂るとヘバーデン結節の方は少し体調がよくなる方がおられます。
また、女性の場合、更年期によるホルモンバランスの変化が原因となります。
特にエストロゲンというホルモンは、関節やそれを包む滑液の炎症を抑える作用がありますが、閉経により分泌量が急激に低下すると、関節周りに炎症が起きやすくなります。
ヘバーデン結節とリウマチの見分け方ですが、リウマチは指に症状が出た場合、第二関節に起きやすいといわれ、第一関節にはほぼ起きないといわれています。 ヘバーデン結節は第一関節の変形のことをいうので見分けるのは簡単です。
第二関節にできるブシャール結節とリウマチの見分け方ですが
リウマチには数項目の診断基準というものがあります。
・朝のこわばり
・3領域以上の関節炎
・手の関節炎
・対称性関節炎
・皮下結節
・リウマトイド因子陽性
・X線上の変化
この7項目中4項目以上当てはまるとリウマチと判断されます。
リウマチは膠原病(自己免疫疾患)になるので、関節周りの症状だけでなく、リンパ腺の腫れ・疲労感や食欲不振・目や内臓にも症状がでてきます。