外反母趾とは足の親指が小指側へ曲がっている状態のことをいいます。
この外反母趾が進行すると、親指の付け根が痛くなり、悪化すると痛みで歩くのが困難になったりします。
歩けないほどに症状が悪化すると、痛む親指をかばって重心がカカト偏ってしまいます。
カカトに重心が偏ると、体のバランスを保とうとした結果、首を自然と前に突き出してしまいます。
そして、首を前に突き出してしまうと肩こりや首コリ、頭痛、腰痛の原因となってしまうのです。
足の親指が原因で全身に影響してくるのも納得です。
ところで外反母趾の「外反」「母趾」とはどういう意味なのでしょう。
外反母趾の症状は「足の親指が小指側に曲がってしまうこと」。それにもかかわらず、「外反」というのは、気づいてしまうと違和感を感じてしまうかもしれません。
医療の世界では、左右の足の親指側が【内側】小指側を【外側】としています。
足の親指が小指側(外側)へ向かって反っているので「外反」といいます。
それと合わせて「母趾」は「足の親指」のことを指すので、「外反母趾」といいます。
外反母趾とは逆に、足の小指が親指側へ曲がってしまう「内反小趾」というものもあります。
ちなみに医療用語として
親指から順番に「母指」「示指」「中指」「環指」「小指」と呼び、
「指」は手の指のこと、「趾」は足の指のことをいいます。
昔から外反母趾はハイヒールを履く人に多いと言われてきましたが
ハイヒールを履かなくても外反母趾になる。というのが今の常識です。
その原因の1つとして足の筋肉が挙げられます。
足の甲にある指の骨を中足骨といいます。
親指から小指までの中足骨同士の間には骨間筋という筋肉がついており、中足骨同士を繋いでいますが
その筋肉を使わないような歩き方・生活の仕方をしていると、筋力が低下しています。
骨間筋の筋力が低下すると、繋がれている中足骨が離れてしまい親指が外側へ向いてしまって外反母趾が起こります。
この外反母趾の場合、筋力を鍛えてあげるために足の指をグーチョキパー運動してあげたり
タオルギャザーといって、床に引いたタオルを足の指で手繰り寄せる運動がオススメです。
筋力は鍛えてすぐにつくものではないので
痛みがある場合には外反母趾専用のテーピングをしてあげるのもひとつです。
ただし、外反母趾といってもいくつか種類があり
骨自体に原因があったり、事故などで脱臼している場合は別の処置になります。