はじめに有鈎骨(ゆうこうこつ)とは、手のひらや手首を構成する手根骨(しゅこんこつ)という骨の1つです。
手根骨は全部で8コあり、腕側に4つ、指側に4つ、と2列になって並んでいます。
手を開いて、手のひら側から見てもらうと
腕側の小指側から
・豆状骨(とうじょうこつ・ずじょうこつ)
・三角骨(さんかくこつ)
・月状骨(げつじょうこつ)
・舟状骨(しゅうじょうこつ)
指側の小指側から
・有鈎骨
・有頭骨(ゆうとうこつ)
・小菱形骨(しょうりょうけいこつ)
・大菱形骨(だいりょうけいこつ)
となっています。
有鈎骨骨折の主な原因はスポーツによって起こります。
特に野球やゴルフ、テニスなどバットやラケットを持ってスイングするスポーツに多く起こります。
野球選手にもちらほら有鈎骨を骨折する選手がいます。
ボールをミートしたときにグリップエンドがちょうど有鈎骨のところに当たってしまいます。
特にファールチップの際、力がボールに伝わらずバットを持った手に負荷がかかってしまうので骨折を起こしやすいです。
テニスやゴルフも同様にグリップが有鈎骨に当たってしまいます。
他にも手のひらをついて転倒したときなどに骨折してしまうことがあります。
骨折した際の症状は
・有鈎骨部に圧痛がある
・有鈎骨の近くに尺骨神経が走行しており、その神経が傷つくと小指側にシビレがでる
・小指が曲げづらくなり、握力が低下します