こんにちは! 住之江区緑木にある【ゆう鍼灸整骨院】です。
いつも当院のブログを読んでいただきありがとうございます。
このブログでは、当院で行っている治療法やいろいろな疾患のこと、身体のための体操からちょっとした豆知識まで紹介させていただいております。
あまり聞き慣れない症状ですが、手首の小指側に痛みがでて来院される患者さんがおられます。
『腱鞘炎かな?』と来院されますが、腱鞘炎ではなく【TFCC】が損傷していることがあります。
〜TFCCとは〜
TFCCは【三角線維軟骨複合体】とも言われます。
手首は手根骨と橈骨・尺骨の前腕の骨によって構成されていますが、小指側にだけ骨のない隙間になっている部分があります。
その隙間には靭帯や関節円板が存在しており、それらを総称して【TFCC(三角線維軟骨複合体)】と呼び、
尺骨三角骨靭帯、尺骨月状骨靭帯、掌・背側橈尺靭帯、尺側側副靱帯、三角靭帯、関節円板
によって構成されています。
〜TFCCの損傷原因〜
TFCCの主な役割は『衝撃の吸収』です。
野球やテニスなどでボールを打つ際、手をついて転倒した際などの衝撃を緩和させます。他にも手首を回してネジを締める際にも負荷がかかります。
それらの動きを繰り返ししているとどんどんTFCCに負荷がかかり損傷してしまいます。
前腕の橈骨と尺骨の長さのバランスが崩れても起こりえます。
加齢による変性や生まれつきなどで尺骨が橈骨よりも長い状態になっていると損傷しやすくなります。
〜TFCCの症状〜
ネジ締めやドアノブを回すような手首を捻る動きをした際、手首を小指側へ曲げたときに痛みが誘発されます。
痛みの場所は手首のシワの少し下、押すと骨の隙間なので柔らかいところにでます。
また手首を小指側へ曲げたまま肘方向へ軸圧をかけると痛みが誘発されます。これは【手関節尺側ストレステスト】といい、TFCC損傷の疑いがある時に使う検査法となります。
〜TFCCの治療〜
三角線維軟骨複合体、靭帯や関節円板などの軟部組織の損傷なので、第一に安静です。
損傷したまま使い続けると悪化や治癒が遅れてしまうので、職種などでどうしても使わないといけない場合は、テーピングや包帯などで固定・保護を行います。
他にも負担のかけない使い方のアドバイスも行います。
超音波治療、状態によってアイシングなどもします。
TFCC損傷は長引く疾患の1つです。
早めの治療をオススメします。